ダ・ヴィンチ3月号付録「別ダ」掲載 内田春菊「ガールズ!!!」のこと

どうも内田さんは戸籍制度のことを誤解しているようです。

知ってますか みなさん
戸籍制度の上では
娘ってのは
「人の家にあげる
贈答品」なのですよ〜<中略>
だって
「嫁にもらう」
「嫁にやる」って
言うでしょ

こんな戸籍では
ケッコンをいやがる
女性がふえ続けて
当然ですね。
嫁イコール「家に尽くす
もらわれっ子」なんだもん。

何だかアタマ痛くなってきますね。いつの時代の戸籍制度のことを言っているのでしょうか。


現行の戸籍は、「家」に基づくものではなく、「核家族」ごとに作られます。
子供は、初めは親の戸籍に入っていますが、最初の婚姻と同時に、性別がどちらであっても、親の戸籍からは抜けて、新しい戸籍に移ります。
よって、現行の戸籍制度で、「嫁にもらう」「嫁にやる」は成り立たないのです。
「嫁にもらう」「嫁にやる」は、古い家制度の感覚を引きずった人(こういう人が多いのも事実ですが)が言っているだけのことで、現行の戸籍制度に由来するものではありません。

そんなこんなで
私と子全員の名字が
変わりました…


こうするためには
家庭裁判所に行って
申し立てして
また区役所に行って…
と しなければ
ならないのですが


*それやんないと
子の籍は男側に残り
女だけ放り出される
のよ


「女が稼いで
家族を養う」
又は「対等」
などの要素が
ゼーンゼンないのです。

ゼーンゼンないことはありません。
子の籍が男側に残ったのは、男を戸籍の筆頭者にしていたからです。
戸籍の筆頭者は男でなければならないということはありません。女でもいいのです。そういった意味では「対等」です。
だから、離婚すると必ず子の籍が男側に残って女だけ放り出されるというものではありません。
また、筆頭者に家族を養う義務があるわけでもないので、「男が稼いで家族を養う」という要素だって戸籍制度自体には無いのです。


内田さんが離婚したときの報道記事には「戸籍制度に反対するため」とありました。
もしこのことだけが離婚の理由なら、今回の離婚にはほとんど意味が無いということになると思います。
もっとも、それ以上に「パートナーの両親と縁を切るため」というのが大きい理由のようなので、そういう意味では良かったんじゃないでしょうか。


参考:★元市民課職員の危ない話★